「ティラノサウルスのはらぺこないちにち」 ママの声

ティラノサウルスが目覚めて、狩りをして、食べて、夜をむかえるところまでが描かれています。

恐竜好きの子どもたちに紹介すると、読んだ後、ニッコリ笑って「ママみたいなティラノだね」と。もっさりしたフォルムや、慎重でちょっと弱気なところに、今までに無い親近感をおぼえたらしいです。

オルニトミムスを狩るシーンだけ、絵がリアルで怖いので、とても小さな子どもは驚いてしまうかもしれません。

ちょっと変わった、ティラノウルスの本でした。
トリケラトプスも読んでみようと思います。

こちらの絵本と同時に出版された『トリケラトプスのなんでもないいちにち』と一緒に読みました。
肉食恐竜のティラノサウルスは朝からはらぺこ。獲物を見つけて追いかけるも、逃げたり、大きすぎたりしてなかなか食べられず。意外と苦労している様子です。
トリケラトプスの穏やかないちにちとは違いますが、やはりティラノサウルスは華があって絵になるなと思います。

恐竜の本を見ていると、何かとティラノサウルスは凶暴で悪く描かれがちですが。。
ティラノサウルスだって、生きるためには食べないといけないのですから大変です！
肉食恐竜って、大変かも！そんな見方のできるお話ですね。
やっと捕まえた獲物も、横取りされるかもしれないし、大きな体じゃまたあっという間に
お腹が空いちゃうかもしれない。
ティラノサウルスにはティラノサウルスの苦労があったのかもと想像すると、凶暴で悪い奴という
イメージもちょっと変わりそうです。
誰も見たことのない時代だから、想像するとおもしろいですね。

強くて獰猛なイメージのティラノサウルス。竹下さん、鈴木さんが描くと…何だか少し人間らしい姿が見えてきました。お腹いっぱい食べたのに、しばらくたつとまたお腹すいちゃう、、、私たち人間は食べ物を「買う」ことができるけれど、恐竜たちはそうもいかない、常に弱肉強食な世界で生きる彼らはもっと大変だろうなーと思いました。

ティラノサウルスというと、怖そう、強そうというイメージが強いのですが、
この絵本にでてくるティラノはちょっとお気の毒なキャラクターで、ついつい応援したくなってしまいます。
はらぺこなティラノが狩りをがんばるところももちろんですが、さまざまな恐竜が登場するのもおもしろいところ。
やわらかいタッチのイラストもすてきです。
六歳の娘もお気に入りのようで、寝る前に何度も読み聞かせしています。
自分でも読めるところもいいようです。