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赤んぼ大将さようなら」 みんなの声

赤んぼ大将さようなら 作:佐藤 さとる
絵:しんしょうけん
出版社:あかね書房 あかね書房の特集ページがあります!
税込価格:\1,188
発行日:1997年
ISBN:9784251061690
評価スコア 4.33
評価ランキング 16,095
みんなの声 総数 2
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  • SFファンタジー

    「海へいった赤んぼ大将」、「赤んぼ大将山へいく」の続編にあたるこの作品は、前二作から実に25年が経過していました。

    作品の内容自体が25年後の話となっており、実際にこの本が発刊されたのもちょうど25年が経っていたというのは、とても不思議な因縁を感じます。

    前二作が発刊されたのは、なんと私が生まれる前!
    佐藤さとるさんの作品は、その面白さから年代の古さをほとんど感じさせないので、息子に三冊を読み聞かせてみましたが、25年も経っているという感じは全くしませんでした。

    ちなみに息子が一番好きだったのは、二作目の「赤んぼ大将山へいく」でした。
    三作目では、25年後という設定の為、タッチュンが実際に登場するまでにかなりのページを要しているので少し物足りなさは感じたものの、懐かしいタッチュンやモンザエモンと思わぬ形で出会えたのが嬉しかったです。

    欲を言えば、まだまだタッチュンの冒険物語の続きが読みたいところですが、タイトルにあるように、これで終わりかと思うととても残念です。

    挿絵も、村上勉さんの絵ではなく寂しい感じはしましたが、モモンガの可愛らしい描写や、愉快な時計たちの様子等、好感の持てるものでした。

    このシリーズでは、時計という登場人物がタイムマシンのような働きをし、実に面白いSFファンタジーになっています。
    子どもにでも理解できるようなSFの入り口として、佐藤さとるさんの見事な作品の一つだと思います。

    投稿日:2015/07/13

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  • スーパー赤ちゃん

    この作品の前に、「赤んぼ大将」シリーズは2つあり、その後25年を経てできた作品だそうです。私も前の2作品は読んだことがありましたが内容を忘れていたので、この本に描かれている説明で復習しながら読みました。

    赤んぼ大将と呼ばれるタッチュンは、動物ことばと機械ことばを理解できるスーパー赤ちゃんで、前作2つでもその能力を生かして難題を解決します。

    25年後、また難題がありますが、それを解決する赤ちゃんが見つからず、タッチュンを探すことになります。当然タッチュンは大人になっていますから、それがどうやって赤ちゃんに戻ったかは読んでみてのお楽しみです。

    普通の赤ちゃんは親の庇護の元何もできませんが、この赤ちゃんはスーパー赤ちゃんなので、大人にもできないことを解決する点が面白いです。

    もし、寝ているだけの赤ちゃんが、大人の知らないところで、動物や時計とお話をしていたら、もし赤ちゃんが空を飛べたらと、読んだ後つい想像してしまいます。

    幼年童話ですが、作者があとがきで書いているように、SF的要素があり、文章は子ども向けに平易ですが、大人でも充分読み応えがあります。子どもの頃、佐藤さとるのファンだった方で、「赤んぼ大将さようなら」を読まれていない方はぜひ読んでみてください。

    投稿日:2007/06/15

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