私が一番好きなクリスマス絵本です。
クリスマス・イブの夜、おじいさんサンタとトナカイたちは、プレゼントを配りおえてうちに帰ってきました。やっと休むことができると思ったら、なんと、ふくろの中にまだひとつ、贈りものが残っていたのです。遠く離れた山のてっぺんに住む少年ハービー・スラムヘンバーガーにたったひとつのプレゼントを届けるため、おじいさんサンタは、パジャマの上に赤いコートを着て、ひとりで出かけていきます。
途中、親切な人々に助けられ、飛行機に乗ったり、ジープに乗ったり、バイクに乗って、スキーに乗りながら、そして最後には自力で山を登っていきます。
このやさしいおじいさんサンタが、いつでも子どもの味方である作者ジョン・バーニンガムと重なって、とても幸せな気分になります。
クリスマスの贈り物が、たった一つの特別のものだと感じられる、やさしくて心温まる絵本。少し大きめの画面に描かれるジョン・バーニンガムの味のある挿絵がとても素敵です。