きびだんごで有名な岡山のももたろうは、山行き型とよばれるお話のパターンだと何かで読んだことがありますが、この絵本は、まさにその山行き型でしょう。
「ちょっとひるねをする、いうてぐうぐうねてしもうた」
という具合に、昼寝大好きな桃太郎が出てきます。その桃太郎は、村人と一緒に山へ出かけると、木1本担いで帰ってくるほど力持ちだと表現されています。その力持ちを評価されて鬼退治に出かけるわけです。
たくさん吉備団子を作ってもらう桃太郎もいますが、このお話ではたったの3つ。なので、猿などには半分しかあげません。
いままで読んだ桃太郎とちょっと違いますが、とてもいいかんじのお話だとおもいます。言葉の表現も、さすが、松谷みよ子さんです。絵を書いた方との合作では、赤ちゃん絵本のいないいないばぁがありますが、あの絵の方の作品で、ちょっと抽象的な部分もあるので、小さい子には絵を見る本より聞く絵本かもしれませんね。