最近、私の周りでちょっと話題になった児童文庫です。
このところ、私は「出久根育」さんの作品(グリム童話絵本「あめふらし」や「おふろ」など)によく出会います。そして、この児童書もイラストは出久根さんです。
舞台は都会のど真ん中の、ちょっと裏通りにひっそりと建つ古いビル。
ここは昔から個人向けの各種芸術作品の展覧会場として多く使われていたのですが、主人公のサキの一家は、自宅改装に伴い、ほんの1か月ほどここに住むことになります。
このビルで、サキは「帽子の謎」「手紙の謎」「育ちゃんの謎」など、不思議なことにたくさん出会います。
(不思議なことは多いけれど、全く怖い話ではないので、怖いのが苦手なお子さんでもOKです)
高桜さんの、進めば進むほど読み手を物語の世界へ引き込んでくれる魅力ある文章を、出久根さんのイラストが見事に形に表現してくれているので、さらにイメージがわき、素敵な世界にトリップすることができました。
この児童書は、「ゾロリ・シリーズ」などに比べると活字のほうで物語を見せてくれているので、あまり低学年だと読むのは少し大変かもしれません。
主人公のサキが小学5年生ですので、3,4年生くらいからなら楽しく読めるかも〜。
ちなみにうちの子は運動会前で忙しそうな毎日を送っているので、それが終わったら、ゆっくり読んであげようかと思っています。