作者は、クレヨンハウスを開いている作家・落合恵子です。一体どのような本を紹介しているのだろうと気になって図書館で借りてみました。
絵本紹介の本ですが、人生を語る珠玉のエッセイ集でもあり、絵本処方箋(この言葉は作者のあとがきにありました)の要素もある本です。
たとえば、私の好きな「わすれられないおくりもの」は、「喪失の痛みに耐えられなかったら」というタイトルのページで紹介されています。
子供向けの絵本を紹介するというよりは、疲れている現代人、大人に向けてのメッセージ、癒しの本であるように感じました。
読んでいるうちに、外国の本が多いことに気がつきました。100冊紹介されているということですが、数えてみたら92冊が外国の絵本でした。
これはなぜでしょうか?外国の絵本の方が、大人までが幅広く読める絵本が多いということ?
大体の絵本は5分あれば読むことができます。忙しくて時間がなくても5分の時間はとれるはず。絵本は子ども読み物という規制概念を取り外して、ぜひ大人の方にも絵本を開く時間を取っていただきたいと思います。絵本は難しいことを実にシンプルに伝えてくれます。
この本は、大人が自分のために読む絵本の良い入門書となることでしょう。お子さんに読むだけでなく、自分のために絵本を開く時間を作りませんか?ぜひお勧めします。