このお話しは知的障害のある母親が、4年生の娘の参観日で
大失敗をする場面からはじまります。
「ごめんね、こんな母さんで」と母は謝るのですが、
娘の高子は母さんを許せません。この時期の女の子といえが、
我が家の娘もそうですが、自分の親が周りからはどううつるのか?
とても気になり、それはまた、自分への評価につながると
感じてるのでしょう。その高子の心の葛藤が淡々と描かれていて
「本当はそうじゃないんだよ」と思いながらも
私も多感な時期には同じような気持ちを持ってたので、
今思い出すと、母にたいして申し訳ない気持ちで胸が痛くなりました。
そんなお母さんは娘の悩みを知りつつ、いつも明るく
自分のもてる力で愛情いっぱいで子育てするお母さん。
自分の娘にだけは理解してもらおうと一生懸命努力したり・・・。
育児へのひたむきな、真っ直ぐな姿に胸を打たれます。
そしてこのお話しには障害のある母が描かれていますが、
我が子を愛おしく想う気持ち、大切に思う気持ちは
障害という壁はない!ということにも気づかされます。
“本当の賢さ・生きる意味”を問いかけられ、
「幸せのものさしは、自分の心の中にある」ということを
教えられました。
子育て真っ最中の私たち母親にも、そして、これから
大人になっていく子どもたちにも、是非、読んで欲しい1冊です!!