フローレンス・スロポドキンの文、ルイス・スロポドキンの絵という夫妻による1958年の作品。
日本では、2008年が初版となっています。
お名前からすると、ロシアあたりかと思ったのですが、アメリカの作品でした。
ご主人のルイスのご両親がウクライナ出身だからなのでしょう。
お話の舞台はミシガン州。
主人公は双子の男の子ネッドとドニーなのですが、実際のお孫さんをモデルにしているそうです。
二人のご両親が旅行に行くので、おばあさんが泊まりに来てくれるシーンから始まります。
その翌日、ドニーの赤い手袋が無くなっていることに気付きます。
昨日遊びに行ったジェイニーの家に忘れてきて、結局見つかるのですが、それからが大変です。
赤い手袋を無くしたという噂が広がって、なんと町じゅうの赤い手袋の落し物が届けられたのです。
その後の話の展開も、実のほのぼのとさせられるもので、素敵な物語に仕上がっています。
当時流行のパステル調の絵と相まって、今の世の中ではあまり創作されないであろう絵本の素晴らしさに、是非触れて欲しいと思います。
良書というのは、いつまでたっても色褪せないという証のような作品。