先日中学校の図書室でPTAの会合があり、ふと掲示物を見ると、
生徒のおすすめ本コーナーがありました。
そこにあったのが『いえでででんしゃ』。
え?これって、小学校中学年向きじゃないの、と思いつつ、
内容を思い出して、うん、中学生にも十分共感できるよね、
と納得しました。
今作はそんな『いえでででんしゃ』の第3作目。
主人公のさくら子の心にそっと寄り添ってくれるいえでででんしゃに再会するシーンでは、
私ももう一度会えた!と嬉しくなりました。
意外だったのは、今回関わってくるのが、泣き虫のミズキちゃんではなく、
ちょっと意地悪な野中さんだったこと。
話が進むにつれ、頑張りすぎて耐え切れない野中さんの気持ちが明らかになります。
ちょうど、あるコラムで読んだ、
問題がなさそうな生徒こそいろいろ抱えこんでいることが多い、
との指摘に感銘を受けたことを思い出しました。
頑張り過ぎなくていいよ、というメッセージが伝わってきます。
さすが、あさのあつこさん。
とても心に響く物語です。
もちろん、第1作、第2作も読んで欲しいです。
大人にも、中学生以上にも。