アリスン・マギーと言えば、ママが泣ける本の上位に位置する「ちいさなあなたへ」と、パパが泣ける本の上位に位置する(私が思っているだけ)「きみがいま」でつとに知られています。
原題は、「So Many Days」で、これを「たくさんのドア」としたところに、訳者の類い稀な才能を感じます。
子供は、たくさんのドアを開けて、いろいろなことを経験していく。
子供が出会ういろんなシーンが登場します。
そして、文章の中に繰り返し、
「あなたは どんなひとになり
いったい どこへ いくのだろう
どうやって こたえを みつけていくのだろう」
という一文が添えられているのですが、親として心に染みる言葉だと思います。
親の子供への想いと、それに応えて成長していく子供、双方への賛歌と言えそうな内容の絵本です。
この作品も、読み聞かせというよりは、大人の絵本の類いと言えると思います。
ただ、「ちいさなあなたへ」と「きみがいま」に比すると、内容が抽象的なだけに、心にそれ程響きませんでした。