「てぶくろ」 ママの声

ウクライナ民話で有名な「てぶくろ」。
今回は新しく書き直されて登場したようです。
福音館書店の「てぶくろ」よりもおしゃれな感じになっていました！
読み比べてみるのも面白いですね！
こちらの絵本は，他の作品も描かれているのでお得な気もしました。

福音館書店から出ている、同じ作者の『てぶくろ』の方が有名ですが、こちらも同じおはなしで同じ作者が絵を描いています。でも作品のイメージは結構違うから不思議です。
読み慣れているからというのもあって、前出のてぶくろのほうが昔話らしい雰囲気がしますが、こちらの絵本の方がおしゃれな雰囲気で、私はこっちの方が好きかもしれません。
特に、カラフルで民族的な装飾模様が素敵だなと思いました。表紙もとてもかわいいです。

「てぶくろ」と「パンと子牛ときつねとおおかみ」の２つのお話が入っています。
文章量が２歳児にはおおすぎて集中力がつづきませんでした。
読むなら簡略化して読んであげたいですが、大きくなってから読めばいいかなと思います。
こんなにも動物がたくさん（しかも大型の動物も含む！）入るなんて不思議なてぶくろですね、というのは大人の感想になるのかな。子どもはすんなりお話の世界に入っていけそうです。

　おじいさんの落とした手袋の中に動物たちがどんどん入っていくお話。先に入っていた動物たちが、「入れて！」と次々言ってくる動物に、嫌な顔せず「入りな！」と入れてあげる様子に、ほっこりした気持ちになります。また、どう見てもぱんぱんではちきれそうな手袋に、躊躇なく「入れてくれ！」と言えてしまう動物たちには、（それは無理でしょう〜）と思いながらもちょっと笑えちゃいます☆　しかも皆入ってしまうのにびっくり！！　息子にもストーリーが分かりやすくて面白いようです。

冬の定番「てぶくろ」は昔話なのでいろいろなものがでていますが、
やはりラチョフ氏のものが有名ですよね。
この作品もラチョフ氏の作なんです。
同じ画家さんの作品が２種類なんてとても面白い！
鮮やかな背景で描かれていて、動物たちの姿が
よりはっきりデフォルメされています。
冬の寒さというより仲間の温かさが際立った感じがしました。
邦訳はあっさり簡潔にまとまっていて、明るい気分になります。
個人的には長く親しんだものがやはり好きですが、
こちらにはこちらのよさがあると感じました。
この作品には「パンと子牛ときつねとおおかみ」という昔話も
収められています。