町外れの小さなうちで、亡くなった奥さんからもらったアコーディオンを、毎日弾いているおじいちゃんがいました。
そのアコーディオンの音色は、ウサギの親子を楽しませたり、落ち込んでいるヤギを元気づけてくれました。
しばらくして、ウサギの親子とヤギがひさしぶりにおじいちゃんのうちヘ木のみのお届け物に行くと、家には誰もいません。椅子の上にアコーディオンだけが乗っています。
ヤギは前からおじいちゃんのアコーディオンを弾いてみたかったので、そのアコーディオンを借りて練習を始めます。
そして、森の動物達におじいちゃんのことを話しながらアコーディオンを弾いていました。
またしばらくたってから、ヤギは森の仲間を引き連れて、おじいちゃんの家の前でコンサート(みたいなこと)をしました。
その演奏の後、ウサギのお母さんに促されて、おじいちゃんがまた戻ってくるようにと願いながら、借りていたアコーディオンを返す。というお話です。
ほのぼのとした暖かいお話でした。
おじいちゃんがどうしていなくなったのか、いつ帰ってきてくれるのか、下の子は気になって仕方がない様でした。
でも、結果がはっきりしないこういう終わり方も、余韻があって、いろいろ想像できるし、いいんじゃないかなって、思います。
子どもには、おじいちゃんは「きっと病気になっちゃって、病院に入院してるんだよ。そのうち帰ってきて、また動物達にアコーディオンを聞かせてくれるんじゃないかな」と、いっておきました。