この本は、「生まれ持った特徴のために仲間に入れてあげないなんて、それはおかしなことなんだよ」という主旨の話ではない。
ただ単に、くろくんが黒いと理由でいじめ?差別?にあうという話です。最後はみんなで花火を描いてハッピーエンド的な終わり方になっていますが、何か役に立たなければやっぱり必要のない、仲間はずれにされても仕方のない存在なのか?と疑問。
そもそも、女の子は赤やピンク、男の子は青や黒、といった色と性別の関連付けに始まり、ステレオタイプな思想と描き方に違和感と不快感を感じます。絵が親しみやすくてどの本もあたかも道徳的で良いことを描いているように錯覚させるため、この本の根底にある差別意識や、古くさい世の中の“当たり前”的な思考が、これからの時代を生きるまだ純粋な子供の脳に自然と刷り込まれていくのがとても怖いです。どこかでは、この本で人権を学ぶんだとか…信じられない。
こどもが保育園で読んで気に入っているのが気がかりです。子供にはできることなら読ませたくない本です。