本のストライクゾーンが狭くなった小学3年生の男児。
最近は戦国武将物ばかり読んでいましたが、こちらは久々のヒットでした。
(他、「かえるのウォートン」シリーズや、「トガリ山のぼうけん」も好きです。)
ペンギンの子どもが、トウゾクカモメやシャチに追われたり、流氷に流されてクジラの背中に乗って別の島にたどり着いたりといった冒険をする話。
かわいらしいファンタジーではなく、厳しい南極の自然を舞台にしたリアリティのある冒険です。
子どもにとっては地味なくだりだったかもしれませんが、親の私としては、第3話の学齢期・思春期のルルの成長が感動的でした。
「ちゃんとれんしゅうしておかないと、『とき』はまっていてくれないのだよ。きみたちは、もう二どと、ひよっこのペンギンになって、〜略〜あまったれることはできないのだよ。」
万能感と現実のはざまで生きる小学生にぴったりの言葉だと思いました。
この先生の言葉を聞いて、「だれがもう一度ひよっこになんてなりたいでしょう」とニッコリ笑うルルとキキ。
我が子も、大人になることを喜び、堂々と生きる力を培っていってほしいものです。