この本をソファーに座って読んでいたら、息子が寄ってきた。「どんなお話?」と聞かれて、ちょっと説明できなかった。小学校にあがったら、自分で読みな、といっておいた。
難しいかもね。子供には。大人にだって難しい。自分の身を奴隷に置き換えて想像れば、なぜこんな理不尽なことを、と誰もが怒り感じるだろう。しかし、これは人類が現実に犯してしまった過ちだとおもうと、そのほうが怖くなる。
奴隷の制度があった時代でさえ、一人一人が冷静に判断することができれば、おかしいことに気づくはず。だけど、それを麻痺させてしまう、集団としての結論というか、誤った常識というか、そういうものが存在することが怖い。
現代のいじめなんかも、それに通じるものがある。みんながやっているから、それは本当に正しいのか?立場を変えてみると?
この本が投げかけているテーマ、人を思いやるココロをもてば、現代社会の抱える悩み、差別や孤独やいじめや、そういったものの解決にもつながるかも?