「北風ふいてもさむくない」 なかなかよいと思う みんなの声

毛糸のマフラーを着けて、みんなでお散歩。
気持ちの温まる絵本です。
寒がっているヘビの家族に、手編みの毛糸の布団のプレゼント。
ほのぼのとしたぬくもりのある作品です。
西巻茅子さんの絵もピッタリだと思います。

かこちゃんとどうぶつたち。
みんなそれぞれ、お父さんやお母さんに作ってもらったマフラーを巻いて嬉しそう。
世界にひとつしかない愛情いっぱいのマフラー。それだけで、心はぽっかぽか。
ところが　このお話のあったかーいには、つづきがあるのです。

寒さにふるえるヘビの兄弟たち。
だからって、大事なマフラーをあげることなんてできません。
でも、見過ごすことも…。

（わぁ…♪）となるような、展開が待っていました。
ほんとうに　あったかーい　お話です。

おかあさんや、おとうさんにあったかいマフラーを
編んでもらったかこちゃんや、動物達は「やさしい気持ち」を
知っているのですね。
寒くて震えていたへびのこのために残った毛糸であったかい
おふとんを編んであげます。
マフラーやおふとんが、絵本の中に登場するだけで、あったかく
なりますが、優しい気持ちが感じられて、なおいっそうほかほか
しました。
黄色が好きな娘は、ねずみの子の黄色いマフラーに釘付け。

しかし、こういう絵本読んじゃうと、娘が編み物をやりたがって
困るんですよねえ（笑。教えてあげてもまだうまくできないから）。

マフラーを編んでもらったかこちゃん。
これで、北風吹いても寒くない。
同じように出てくる、マフラーを巻いた動物たち。
繰り返しの音が心地よく、あたたかみのあるイラストと
かこちゃんたちの優しさが、ほんとに、北風なんかに負けてない！

子供に読んであげるには、とってもうってつけな１冊だと思います。
親子で優しく温かい気持ちになれるから。

あまんきみこさん×西巻茅子さんの作品です。
優しくてあったかくて繰り返しのリズムのある耳に心地よいお話でした。
昔話や冬の寒さを描いた子供向けの作品には、よくこの「マフラー」というものが登場します。
私個人は肩こり賞なので、マフラーって、邪魔くさくて肩がこるだけのグッツですが、
おはなしの中に登場する「マフラー」たちは、いつもなんと暖かい存在なんだろう。と思わずにいられません。

『サンタさん』に慣れて喜ぶ子どもたちのラストもよかったです。
ホンワカした気持ちになれる作品でした。

寒い冬に読みたい一冊です。あまんきみこさんの作品の中で似たようなストーリーのものがありますが、そのマフラー版（別の作品はランドセル）といったところでしょうか。わかりやすいストーリー展開と温まるイラストは、大勢の読み聞かせにもお勧めです。

すてきなマフラーを編んでもらって、大喜びのかこちゃん。マフラーを巻いて、北風のなかへ出かけていきます。へびちゃんたちへの、あたたかいプレゼントが、とてもよかったです。　
　　
北風がふいてもさむくないのは、マフラーのおかげと、みんなの気持ちが温かいからなんですね。子どもたちにも、あたたかいメッセージが伝わってほしいなと思いました。

１、２年の子どもが読みやすいような、文章のレイアウトがいいです。かこちゃんや、動物たちの絵もいきいきしていて、楽しかったです。

なかがわちひろさんが、日本の子どもたちは活字が横組みの絵本から、縦組みの児童書に変わる時に読書への壁があるというようなことを書かれていました。

福音館書店から低学年向けに出版されるようになったこのランドセルブックスというシリーズ、すべて読んだわけではありませんが、この絵本は縦組みです。

絵本ですが話が長めで一話読んでも読みごたえがあるという作りになっているようです。

かこちゃんがお母さんに作ってもらったマフラーをして外に出るとマフラーをした動物たちに出会います。

冬のお話ですがとても心温まるオチでクリスマスも近い頃のお話のようで１２月にぴったりの話です。