古代エジプト、王たちは永眠する場所として、あの大きなピラミッドを建造させ、財宝とともに自らも完全な形で残すため、ミイラとして葬らるようになった。
後世、財宝はもちろんミイラまでもが、伝説により価値のあるものとして、盗み出す者が続出した。
完全な形でなければならないミイラ。偶然とはいえ、左手だけが持ち出されてしまったなら……。
本文は、左右が違う構成になっています。
左のぺーじには、左手を奪われてしまったミイラが、左手を取り戻すために甦ってくるというなんとも恐ろしい物語が描かれています。
右のページには、ミイラの歴史や伝説などの解説が書かれています。
本物のミイラの写真などもあり、なかなか見ごたえがあります。
初めは私ひとりで読んだのですが、すっかり惹きこまれて、一気に読み終えました。
娘も、「こわいなぁ…」といいつつも、物語も解説も興味津々で、かなり楽しめたようです。
古代に思いをはせながら、ミイラとピラミッドの迷信と恐怖の世界を堪能できる一冊です。怖いですが、ロマンも感じます。
暑い夏の夜、いつもとは違う怖い話、ぜひあじわってみてください……