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モミの手紙自信を持っておすすめしたい みんなの声

モミの手紙 作:ロバート・フロスト
絵:テッド・ランド
訳:みらい なな
出版社:童話屋
税込価格:\1,650
発行日:1999
ISBN:9784887470071
評価スコア 4.82
評価ランキング 236
みんなの声 総数 10
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  • 本当に大切なものの価値に出会いなおす物語

    季節は初冬、人々がクリスマスの準備に取り掛かろうという頃、とある農夫のもとに一人の男が商談にやって来る。本文にはないが絵では商人の身なりはいかにも立派で乗ってきた車も高級車然と描かれる。農夫と商人が対照的なのは外見だけではない。農夫は所有する山の数多のモミの一本一本が素晴らしく神々しいとさえ思うが、商人にとっては金を儲けるための商品でしかなかった。全く相容れるところのなさそうな二人だが、作者フロストは農夫の‥人柄ゆえか立場ゆえか、弱さ、卑屈さを織り込んでくる。農夫は商談に少なくとも表向きには乗ったかのように振る舞うことになる。「売る気はない」とつぶやきながら。山のモミを値踏みして回った商人の大言につい乗せられた農夫の「1本いくらです?」というセリフに読み手は《えっ?》と思うだろう。農夫はこうも独白する「どうして1本が3セントなのか」。フロストがただ強固な意志を持った正しく善き人を描こうとしていないことがよく分かるくだりだ。そうなのだ、人は常に揺れる心を抱えながら、その「揺れ」を通過してこそ、自分の大切なものを更に強く再確認するのではないか。その再確認が最後のページのモミの絵のカードに美しく結晶したように思う。途中にも印象的なページがある。その視線の先に全く異なるものを見ているに違いない二人の横顔が、まるで近しい者同士であるかのように重なって描かれているページ。とても示唆的で、多くのことを語りかけてくる。

    投稿日:2020/12/21

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  • クリスマスツリーにしたくないモミの木

    • 凛鈴さん
    • 10代以下
    • その他の方
    • 京都府

     クリスマスツリーになるためにモミの木が生まれてきたわけでもないのに、
    クリスマスツリーにしようとしている人は、モミの木の気持ちを
    何も考えていないと思いました。一本3セントという値段も、おかしいと思いました。
     モミの木を売らないという判断は、モミの木を守ると同時に、美しい自然を守ることにもつながって、
    山に住んでいる植物や、動物も喜ぶと思います。

    投稿日:2012/04/15

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  • テッド・ランドさんの描く世界が素敵!

    • てんぐざるさん
    • 40代
    • ママ
    • 埼玉県
    • 女の子16歳、女の子11歳

    クリスマス近い時期に読むと味わいが深まる気がします。
    さすが『童話屋』さんが出版している作品だな〜と、思いました。
    まず、テッド・ランドさんの絵が素晴らしいです!中表紙の鳥の絵なんて、芸術的です。(これはなんという名前の鳥なんでしょうか?)

    主人公の「わたし」はいい年のおじいちゃんだし、ある意味もう一つの主人公は「バルサムモミ」のモミの木ですが、
    1ページ1ページにその地域に住む人たちの生活の様子が丁寧に描かれていて、読み応えがあります。

    「わたし」の想いや思考には大人ならではの動きが見え隠れしますので、あまり小さいお子さんだと、物語の内容を理解することは難しいと思いますが、「わたし」の家に飼われている犬や馬、猫たち、それに孫と思える年頃の子どもたちや山の風景など、
    絵を見て楽しめる部分が多くあります。
    高学年くらいのお子さんから中高生、大人たちに読んでもらいたい1冊です。

    投稿日:2011/11/13

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  • クリスマス・ツリーについて考える

    • レイラさん
    • 40代
    • ママ
    • 兵庫県
    • 男の子16歳、男の子13歳

    絵本ですが、大人向けのメッセージを込めた作品です。
    もともとは、手紙形式の文章に絵を添えたものですが、
    文章には描かれていない情景も描かれていて、
    より深い味わいの作品になっています。
    図書館でも児童書でなく、一般書に分類されていました。
    晩秋の頃、農夫のところに、モミの木を売ってほしいと商人がやってきます。
    そのやり取りの中で、農夫はモミの木について深く考えます。
    淡々とした展開だけに、読者も考えさせられます。
    何気なく存在するクリスマス・ツリー。
    でも、そのために、森で生きているモミの木は切り倒されるのです。
    農夫がラストで思いついたことも、とても余韻があり、考えさせられました。

    投稿日:2009/11/27

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  • 考え、気づくこと

    1人1人が考え、気づくことの大切さを物語っている本でした。
    私の通っている図書館では、一般書のコーナーにこの絵本があったのですが、内容を読んで納得。
    今を生きる、今を動かしている大人が読むべき絵本だと思いました。

    文明という波の中で、大衆消費社会の中で、私たち1人1人は何ができるのか。
    商人が商売するのはなぜか?
    買う人がいるから。
    買う人は誰か?
    私たち大人である。
    どこでこの波を断ち切れるのか。
    答えは私たちの中にある。
    そんなことを感じた絵本でした。

    投稿日:2009/01/15

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  • モミの木

    シンプルな表紙と「モミの手紙」の題名に惹かれました。田舎の自然の風景が楽しめて秋がいっぱい感じられます。広い広大な景色も楽しめてまるで映画を見ているようです。自慢の息子のように可愛がっているモミの木、大地に堂々と立っているモミの木を切り倒せない気持ちが伝わってきます。静かに平穏に暮らす生活の中に突然な侵入者にも農夫の真意がつたわったのでしょうか?・・・・・お金で買えない心の豊かさと大事な自然を守っていくことの大切さを教えてくれましたが、家の周りも自然が壊されていってます。心の豊かさだけは持っていきたいと思いました。

    投稿日:2008/11/27

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  • シンプル

    シンプルな表紙に魅せられたのでこの絵本を選びました。クリスマスの主役ともいうべきクリスマスツリーの木が生えている自然の風景を見る事が出来てとても満足できました。モミの木の独特の香りが今にも漂ってきそうなくらい文章の描写が素敵でした。主人公が自分のモモに気を大切にしていて愛している事がしっかりと伝わってきて鳥肌が立つくらい感動しました。この主人公がいる限りモミの木は守られ森の平和は約束されると思いました。あるがままの自然の姿を尊び敬う主人公の生き方はとても素晴らしいと思いました。

    投稿日:2008/11/25

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  • すてきなモミの木に出会えます

    • おるがんさん
    • 40代
    • ママ
    • 高知県
    • 女の子、男の子

    そでやさん、はまぼうふうさんの素敵なコメントを読んで、この絵本のよさに気づかされました。

    作者が伝えたかった「人間を破滅に追いやらない唯一の手は、考えること」を
    未来を担う子どもたちに伝えることが私たち大人の使命ですね。

    モミの木たちが空へと伸びている絵が好きです。
    「神々しい。まるで幾百の教会が集まっているようだ」
    という文章にぴったりの絵です。
    自然の中でたくましく生きているモミの木たち。
    人間たちが裏切る中、それでも人間を守ってくれている。
    それは、本当に神の力(慈悲)といってもいいのではないでしょうか。

    投稿日:2008/01/26

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  • 「考える」ことが唯一の「手」

     町の商人が田舎の山に、クリスマスツリーにするためのモミの木を買いに来ます。物語のはじめから終わりまで、商人はりっぱに育ったモミの木を商品としか見ていないが、山を所有する主人は、モミの木を息子のように思い、モミの木が山に存在することの意味をかみしめ、語りかけています。モミの木であって、クリスマスツリーではない。山に木があるからこそ、他の生き物たちも生きている・・・と、突然木を買いにきた商人とのやりとりで、木についてひとつひとつ考えては、ひとつひとつに自分で答えを出し、最後には、木を売る道ではなく、香りのよい、美しいモミの木を誰かに見てもらいたくなったと、さっそく友だちにモミの木を絵に描いて送る・・・ 子ども、犬、馬、山の景色・・・絵からも、日常の風景が、とても美しく、静かで、しっかり山で生活している感じが読み取れ、山の主人が、普段からどれほど木や山の生活を大切にし、愛しているかが、味わい深く伝わります。ちょっと考えれば、木を切り倒して、丸裸にされた山が、どんなに無惨かわかるのに、どういう立場で考えるかで、守られるものも、得られるものも、全く変わってしまう。もし私が、この山の主人の友人で、モミに木の絵の手紙をもらったとしたら、ありったけの耳をすまして、鳥の声を聴き、自分も自然の一部として生かされていることに、感謝できる人間でありたいと思った一冊でした。

    投稿日:2007/05/13

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  • ツリーは何のために。

    • そやでさん
    • 20代
    • その他の方
    • 大阪府

    モミの木の山を所有する農家に1台の車が。
    「クリスマスツリーにするから売ってくれ」
    愛情を持って育ててきた木をお金になんて出来ない。

    クリスマスといえば楽しいことばかりを考えがちです。でもよく考えてみると、木はどこからか切られてやってくる。生命が人間によって終えられているのですよね。


    人間のエゴだけのために自然を壊してはいけないという作者の強いメッセージが伝わってきました。

    ツリーを飾るとき、プレゼントを渡すとき。エピソードを添えることで子供は贈り物の大切さを感じ取ることが出来るのではないでしょうか。クリスマス前夜に子供と一緒に。

    投稿日:2007/01/23

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