「ぼくのニセモノをつくるには」 ７歳のお子さんに読んだ みんなの声

自分がなまけるために、
ロボットを買って、自分のかわりをさせようとします。

そのためには、自分のことを教え込まないといけません。

好きなもの、嫌いなもの、友達、知り合い、
ぼくがやってきた足跡・・・

かわいいイラストで、クスッと笑えるところがあって
それでいて、自分をみつめなおすという深い内容の
絵本でした。

このお話は、自分の事を自分の代わりにやってくれるロボットを作ろうと頑張る男の子のお話でした。ロボットを自分とそっくりにするために、ロボットはとってもたくさんの質問をしてやっと身代わりになる時が！！ところが見た目がロボットのままだったのですぐにお母さんにばれていました（笑）そのオチにうちの子は大笑いで見ていました。

自分そっくりのニセモノを作るには、まずは自分のことを知らなきゃいけませんね。
当たり前といえば当たり前ですが、視点が面白いなぁと思いました。
残念なことに、7歳の我が娘は一度読んでそれっきりだった絵本ですが、こんなふうに自分について深く考える機会があったらいいのになぁと思います。

主人公は勉強などしたくないので、ロボットを買って、自分の身がわりにすることにしました。しかし、身代わりになるためには、詳細なデータを知らなくてはいけない。しゃっくりがよくでる、このへん（脇腹）がいちばんくすぐったい、のりがすき、こちょこちょされてもがまんできない、など、いろんなことが書いてあります。ちょっと文章は長いですが、自分と似た部分を探して自分と同じだ！と娘は喜んでいました。

自分のニセモノを作って、したくないことを全部してもらおうと考えたけんたくんの話です。
自分を観察してロボットにどんどんインプットしていきます。
けんたくんは実に冷静に自己分析できていますね。とっても面白いのです。
外見だけじゃなく、生まれたときから、いやその前からの事も。
そうですよね、「ちいさいころのぼくもぜんぶ入っている」のが今のぼく。
そして「ぼくのあたまのなかにはぜったいにだれも入れない」。ぼくだけのせかいがぼくのうちがわにある、それって確かにスゴイ！！

そんなけんたくん、最後のおちも良かった。

一度真似して自己分析してみるのも面白いかも・・・

『りんごかもしれない』を読んで、楽しくて、手元に置くことに
したのですけれど、こちらもとっても楽しい！！「ぼく」について
わかりやすく、おもしろく描かれていて、すごいなーって思います。
私も「私」について考えるの、好きですけれど、こういうことって
哲学みたいで、ちょっと堅苦しくなりがちなのに、エンタテイメント
にできるんですねえ。娘とふたりしてケラケラ笑いながら読みました。
ぼくって（わたしって）、考えれば考えるほど奥深くて、さぼりたい
時にさぼれるようにニセモノ作るのって難しいんですね（すぐばれて
るし。笑）。