夏休み、お父さんの勧めで田舎の駅にやってきた小6のリナ。
迎えが来るはず、と期待していたけれども誰も来ず、結局「霧の谷」だけを頼りに、
歩いていくと、どうやら、町らしいところへ。
そして、ひょんなことでお目当ての家にたどり着いたのですが、
そこは下宿で、ピコットばあさんは「働かざる者食うべからず」がモットーの嫌味たっぷりの人物。
そこの下宿人や、働き場所で出会う人々や動物たちと繰り広げられる
一風変わった出来事が展開していきます。
和風のような、洋風のような、不思議な無国籍テイストです。
あー言えばこういう、独特の問答も魅力的ですね。
微妙な年齢の少女という事で、ファンタジーと現実の混沌とした世界がなかなかリアルでした。
おもちゃ箱をひっくり返した時の、盛りだくさんな印象を受けましたが、
思ったより一気に読み進められました。
ジブリの映画、「千と千尋の神隠し」のモチーフになったとか、いろいろなエピソードもあるようですね。