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きみとぼく(文溪堂)
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前に一度読んで忘れられず、図書館で借りてまた読み、その素晴らしさをあらためて実感しました。 値段が普通の絵本より高めなので悩んでいましたが、「なくなったら絶対後悔する」と思ったので購入しました。 本当に霧の中を歩きながらサーカスに着き、そして霧の中に帰っていく。ページをめくりながら体感できる素晴らしい本です。ブルーノ・ムナーリさんの感性の豊かさが伝わります。 こういった絵本に出会ったことがなかったのでとても衝撃的でした。 文章はつじつまが合っていないような所がありますが、それがまた不思議なサーカス団と思わせる独特の雰囲気をかもし出しています。 この素晴らしい本がいつも手元にあっていつでも読めると思うと、思い切って購入して良かったです(^^)v
投稿日:2012/12/22
正直に白状してしまえば、「好み」によって「評価」が大きく分かれてしまうものだと思います。 トレーシングペーパーを使い、霧の中を表現した作者の意図は成功しています。重なりあうトレーシングペーパーは深い霧を思わせ、ページをめくるたびに、サーカスへ近づいていっていることがわかります。 サーカスでは一転して、色紙を使い、サーカスの色彩溢れる楽しさが伝わってくるとともに、切り抜かれた大小の円や半円がサーカス芸に動きをつけくわえています。 この本を訳した谷川俊太郎が、あとがきでムナーリの次のような言葉を引用している。「芸術作品を理解するときの最大の障害は、わかりたいという<欲求>である」。 「わかろうわかろう」すればするほど、この本は自分から離れていくように思います。あたまがガチガチで使い古された価値観に支配された大人よりも、何の先入観ももたない子どもたちの方が、この本の本当の良さが伝わるのではないかと思います。まったく、悔しいことです。
投稿日:2010/02/24
なんだろう、これは。 じわじわくる不思議な仕掛け絵本です。 サーカス部分は穴などが空いているカラー紙ですが その前後を半透明な紙のページたちが挟んでいます。 めくるとこうなるか・・・という構成になっています。 娘は意味がわからない、サーカスに見えないと放り出し。 感覚的にみる絵本で大人向けだなぁと思いました。 見たことのないつくりの絵本で、 不思議な絵本体験だと思います。 デザインに魅せられます。 ぜひ機会があれば手にしてほしいです。
投稿日:2015/05/15
半透明の絵から始まって、次々と展開され仕掛け絵に包み込まれてしまいました。 ムナーリのデザイナー感覚なのでしょうか? 半透明の隠し絵は霧の中の風景のようでありながら、驚きがいっパイです。 たどり着いたサーカス小屋では絵のサーカスが始まります。 サーカスの後は自然に帰っていく不思議感。 体験してみないとわからない世界ですね。
投稿日:2014/12/04
イタリアのアーティスト、ブルーノ・ムナーリの芸術的な作品です。 霧の中を歩いている様子を、トレーシングペーパーを使い、先が半分透けたイラストで表しています。 真ん中のサーカスの場面もモノクロで描かれているものの、赤、黄、青などの色紙が使われているので、とても賑やかに感じます。 楽しいしかけが詰まった、おしゃれでハイセンスな1冊。とても大人っぽいです。
投稿日:2021/10/26
色んな絵本作家さんが好きな絵本として挙げていた絵本。 紙の素材や、ページの切り抜き方が工夫されていて、見せ方で目を奪われました。 2歳の子供に見せたら夢中でページをめくっていたけど、繊細な絵本なので壊れないか心配でした。 おしゃれで大人でもワクワクする絵本。老若男女問わずギフトにピッタリだと思います。
投稿日:2020/08/25
アートとしての評価が高いムナーリの作品という事で 手に取りました。 トレーシングペーパーで霧の世界観を表現した作品です。 そして中盤は、穴あきしかけで、一転カラフルなサーカスの様子が出現します。 そしてまた帰途、霧の世界へ。 それだけに双方の世界観が際立つように感じます。 文章は谷川俊太郎さんが手がけていますが、 そもそも難解のようで、???も満載です。 それだけに、読者とのコラボのような印象です。 小学生くらいから、直感でアートを感じてほしいです。
投稿日:2019/07/01
値段も高いし気になっていた本をついに 買ってみました 本当にかっこいい素敵な本です。 本ってこんなにも素敵につくることができるの?って 思っちゃいました。 こどもだけの絵本、なんて軽く見ている大人たちにも じっくり読んでほしい。 子どももこれ何?すごい!といいながらめくっています。 本は紙ですが、その薄い紙をかんじない 奥深さを感じました。 さすがですね、ほんとうに。 大切にしたくなる本です。
投稿日:2013/09/26
雨や雪の絵本はたくさんあると思いますが、霧の絵本は少ないですよね。霧をトレーシングペーパーで表現するアイデアがすごいなと思います。 計算しつくされた色の重ねかたに見とれてしまいます。何度もページをめくっては戻って、楽しんで見ました。そこに描かれた、のびのびした絵もとても楽しいです。 霧もサーカスも幻想的な空間です。ゆったりしたきもちで読み終えたとき、ほほがゆるんでいる、そんな本です
投稿日:2010/06/11
ふれるものをみな芸術作品にしてしまうと言われたイタリアのブルーノさん、芸術的ではない感想になるけれど、ごめんなさい。 前にレビューした「きりのもりのもりのおく」と同じように、トレーシングペーパーを使った霧の風景の表現がとても素敵です。 (念のために言っておくと、これは1968年の作品ですから、「もり」よりずっと前に発表されています。) 霧の風景はここでは、森ではなく街です。霧の向こうに現れるのはサーカス!ここから今度は普通の紙になり、モダンな色調と丸い切り抜きを駆使した、白昼夢のような不思議なサーカスが始まります。終わると再び霧。 昔見たイタリア映画とフランス映画の混成のような「デザイン帳」と言ったら良いのでしょうか? 古書店でたまたま見つけて、とても得した気分です。 絶版のようですが、図書館などで見つけてみてください。
投稿日:2008/09/26
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