『おしくらまんじゅう』・『がまんのケーキ』で吹き出して、『おふとんかけたら』の頃に先生の訃報を知り、心を立て直し『おもちのきもち』のレビューを書きました。
が、以降やはり悲しくて、書店でもかがくい先生の作品に近づけないでいました。
図書館でこの新刊(ご遺作)を見かけ、中も見ずにとにかく借りてきました。
タイトルだけ、毎日目に入りましたが、『おふとん…』やら『まくら…』やらのタイトルを改めて考えてみると、ご病床に伏せながら案を練っていらしたのかと思い、ますます開けずにいました。
リビングに数日置いていたら、11歳の息子が大爆笑。
何を読んで笑っているのかと覗いてみたら、この絵本でした。
「はは、この絵本。面白いよ。いや〜、ホントに面白い!」って、おなかをかかえて涙目でした。
そうなんだよ。
かがくいワールドは独特の路線を確立し、読む人を皆惹き付ける魅力ある作品ばかり。
息子の笑い声に押されて、開きました。
まくらのせんにんとお供のしきさん、かけさんと散歩していると、穴に鼻や首や耳など抜けなくなった面々が…。
穴という発想に一笑い。
穴がボツボツと空いている道を想像し、ニヤリとしてしまいました。
まくらのせんにんの唐突な行動に爆笑。
仙人といえども、ミステリアスな誘惑に負けたのかしら。
この後の 読者に協力を呼びかける件で、「え〜〜〜〜〜」。
小さいお子さんは一生懸命にお手伝いするでしょうね。
思いがけぬ展開に引き込まれ、気持ちよく笑えました。
こちらの作品もロングセラーまちがいなしですね。