息子が3年生の時の教材だったけれど、「絵本でもう一度見てみたい」し、私にも「面白いから読んでみて」と勧めてくれました。
朝鮮の民話です。
さんねん峠の言い伝え、
〜
三年峠でころんだならば
三年きりしかいきられぬ
〜
があるそうです。
みんな長生きしたいので、転ばぬようにおそるおそる歩いていました。
ある秋の日、隣村へ反物を売りに行った帰りに通りかっかったおじいさん。
石につまずいて転んでしまいました。
病は気からとよく言ったものです。
おじいさんが寝込んでいるページで、笑ってしまいました。
げっそり、げんなりの表情が、良く描かれています。
そこから一転、おじいさんの嬉しくて、調子づいている様子がまた楽しい絵から伝わってきます。
リズミカルな文体でストーリーも楽しいですが、絵がとても美しい。
おじいさんが、秋の美しい眺めにうっとりするページをはじめ、どのページも、あったかく優しい色づかい、隅々楽しめる細かい描写に、本当に見とれてしまいました。
絵本をとおして、朝鮮の昔の世界へ旅をしてきたような読後感でした。
息子は、「絵本で楽しむべきお話だ」と絵を堪能していました。