おいもほりの季節を迎え、おいもにちなんだ絵本を探していてアンテナにかかったのがこれ。
「いもほり」でない切り口で描かれているのがいいな、と思い手に取りました。
いっぴきのもぐらと、もぐらみたいな形のおいもとのふれあいというちょっと意外なストーリーにのっとって描き出されているのは、お友だちを思いやる心や、子孫を残すという生命の力。
優しい絵と子どもの親しみやすいお話の展開で、しかし、とても大切なことを伝えている絵本でした。
娘の反応は…、
ホリーともぐらいもが地下水の泉を見に行ったり、トンネルの滑り台で遊ぶシーンは、とても楽しそう。にこにこしています。
もぐらいもが弱ってしまって、地上で動かなくなってしまい、ホリーが泣きながら土をかぶせてやるシーンでは、悲しそうな顔をしていました。
ちょっとでも悲しいシーンがあると、それは読みたくない!と言ってしまう、まだまだ楽しいものが大好きな3歳の娘ですが、ストーリーは感動的な展開をしていきます。
ホリーにお嫁さんが来て家族が出来ると、「あかちゃんだ!!」と大喜び。
さらに感動のラストシーン「おいものあかちゃん」の登場は、娘の心をすくいあげました。
土の中のへびや虫の幼虫…地上の植物なども丁寧に描き出されていて、色んな発見があり、物語はゆたかに広がります。
とても素敵な作品です。
ラストのもぐらいもの顔は、とても深みがあり、お母さんの胸をも打つことと思います。