家もなく、貧しい男がホームレスになった時に、冬の寒さをしのぶ場所がほしくて、石を積み上げて行きました。石を積み上げる男の噂が広がって人々からの温かいまなざしが、読んでいても心地よかったです。一度は、倒れてしまった塔を、図書館に通い建物について書かれた本をたくさん読んで、崩れない石の塔を作る為に毎日勉強していく姿に幾つになっても諦めないでやりとげる男がかっこよかったです。町の人々の応援もあり、塔を造るのが仕事になり、男の生きがいになり、身寄りのない男の子の父親になって、男の一生が描かれていました。仕事を持つことの意味、生きがい、家族がいる幸せ、人々との交流、男はとても幸せな一生だったと思いました。生きている限り、やっぱり生きがいってとても大切だと思いました。