戦渦のイラクで、本を守るために奔走したひとりの図書館員がいました。彼女と友人たちの尽力で、バスラの図書館の蔵書はその70%が焼失を免れたのです。
今尚続く戦争の中で、病に臥しながらも本を守り続ける彼女が、本とともに守っているものは何なのでしょう。
彼女にとって、本は「黄金の山よりもずっと価値のあるもの」でした。本は自分達の国の歴史や文化、伝統を伝えるものであり、それを守ることは、自分達の誇りを守ることに他ならないのです。
全てを奪ってしまう戦争の現実と、毅然としてその現実に立ち向かった一人の女性の真実の姿を、すべての人に知って欲しいと思います。中高生に特におすすめします。