「たが」なんて普通の子は知りません(親もよく知らない)が、この絵本には桶の作り方から書いてあるので、とても勉強になります。桶1つでも職人芸だったんですね。花火も大変な職人芸だったのでしょう。だから「たまやー、かぎやー」と声が上がるのも納得できます。見物客で満員の橋の上で産気づいたおかみさんを、とりあげばあさんをはじめ、みんなが助けるところが人情にあふれています。花火見物で将棋倒しという悲劇が何年か前にありましたが、この時代には無縁かもしれません。花火も赤ん坊を温かく祝っているように見えます。「ぐずぐずしてると、この子に江戸っ子もってかれるよ」という、とりあげばあさんの啖呵が面白いですが、幼稚園児にはまだわからないかな。