なんといっても,横暴な王さまがつぎつぎに出してくる難題を,九人のそっくりな兄弟たちが,それぞれの個性を生かして解決するストーリーは読んでいてすか〜っとします。九人もいるので,「つぎは誰が出てくるのかな。」と考えるのもおもしろい・・・。特に,【きってくれ】と【ぶってくれ】の活躍は,読んでいて笑ってしまいます。きっと,子どもも楽しんでページをめくっていくところだと思います。そして,最後の最後には王さまをやっつけてしまう・・・,な〜んだ,あれだけ難題を出していても自分はとっても弱かったのね〜と思ってしまうのは私だけでしょうか・・・。中国の民話ですが,権力者に民衆が力を合わせて闘ってやっつけるという話は,どこの国にも昔からある話なんですね。読んでいて力強いなあと思いました。