娘のおもちゃ箱を整理していたとき、しぼんだ風船もいっしょに捨てることにしました。娘も納得したものと思っていたのですが、数日経った夜、布団の中で、「ふうせんさん、ごみトラックに連れて行かれちゃうの?」と、大泣き。娘が泣きつかれて寝入ったあとで、クローゼットの中から、この絵本を引っ張り出してきて、そっと娘の部屋に置いておきました。・・・パパがもう1度膨らませてくれた風船といっしょに。
この絵本は、「赤い風船」というフランス映画が元になっていたのですね。あとがきには、「いわさきちひろさんの熱意と希望によって生まれました」と、書かれていました。娘の部屋にも、誕生以来ずっといわさきさんのいろんな絵を飾ってありますが、この絵本は、特別、いわさきさんの思い入れが伝わってくるような素晴らしい絵です。男の子の表情はもちろんのこと、あかいふうせんも生きているように見えます。娘も、夢中になって、お話を聞きながら、絵に見入っていました。娘が最も好きなのは、最後のページで、主人公のパスカルが色とりどりの風船といっしょに空に舞い上がっていく絵。娘は、「いいな。Jは重いから、飛べないよ。でも、かごのついた風船(気球)なら、きっと飛べるよね!」と、夢を膨らませていました。岸田衿子さんが、あとがきの最後に書いているように、子どもは本当に風船も絵本も、どちらも大好きなんですね!