ジュースをこぼしたことが原因でみんなに笑われてしまったタニーシャを見て、主人公の女の子は心を痛めます。そして考えるのです。傷ついてしまったタニーシャのために自分は何ができるのかを。
思うのですが、女の子は、すでに経験していたのではないでしょうか?ほんの少しの失敗で笑われてしまうという経験を。
人は、経験したことしか考えられないそうです。女の子のママが、「やさしさ」についてどんなに説明したとしても、説明だけではここまで深く考えることはできないのではないでしょうか?
この絵本の中ではそのことについて一文字も書かれていませんが、経験したうえでのやさしさだと思いました。