北アメリカの大きな川沿い。
列車と船が交わる、交易の拠点にできた小さな町の一年が、細かな版画で描かれています。
夏に水辺が賑わったり、冬には川が凍りついたり、春の大水に困らされたり…自然と一緒に暮らす人びとの様子をじっくり眺めるのですが、面白いのは、視点が少しずつ変わるところです。同じ川の上流にいってみたり、下流に行ってみたり、少しひいたり、近づいたり、小さく描かれた町の中に入ってみたり、さらにその町のお店の中に入ってみたり。読めば読むほど、発見があって、リバータウンに滞在したような気分になります。
プレーリータウン同様、小さな物語もたっぷり隠されていて、こちらも面白いです。あとがきにある、魔女、が最高でした。
シリーズで揃えたい、1冊です。