かつては視覚障害者の伴走でマラソン大会に参加したり、代々木公園の練習に参加したりしていたので、臨場感を持って読み終えました。
視覚障害ランナーでいちばん大変なのは、事故や病気で視力を失った中途失明者です。
健常者でいたときの視覚がなくなったことへの恐怖心でしょうか。
そういった意味で、この小説の朔は素晴らしいチャレンジャーでした。
朔の失明について、新の持つ後ろめたさ重さとともに話は進行します。
そこにマラソンを持ってきたことが、何よりも素晴らしいことだと思いました。
走ることは、頭の中のあれやこれやを払拭してくれるからです。
朔と新は、伴走ということで深くて暗い溝を飛び越えたのだと思います。
素晴らしい青春ドラマでした。