戦後の荒んだ町の中では
誰もが協力し合わなければ何も出来なかったのでしょう。
逆を言えば
皆が協力すれば何でも出来た…ということでしょうか。
戦争を生き抜く事ができた人達だって
きっとたくさんのものを…大切な人を失ったことでしょう。
そんな人達にとって 子供は
未来への希望を感じさせてくれる大切な存在だったのでしょうね。
多くの大人が アンナのオーバーの為に手を貸してくれました。
出来上がったオーバーを着て 嬉しそうに微笑んでいるアンナを囲んで
関わった大人たちも 穏やかに幸せをかみしめているように見えました。
(あなたの幸せがわたしの幸せ…)
家族でなくても そんな風に思えた時代があったのですね。
舞台が戦後の町という事で
ちょっと物悲しい感じのする絵本なのかな…とも思っていましたが
心が温かくなる絵本でした。