子どもが2〜3歳のころ、繰り返し繰り返し読みました。
寝る前にこの本を読んだところ、息子はパンが食べたくなり、
歯磨きした後だったのにもかかわらず、
「ぱんぱん」と大騒ぎされて、
パンを与えてしまったこともありました。
私も長いことパンを作ってきましたが、
この本のパンの作り方はオーソドックスで、
誰にでも作れる適切な方法だと思いますので、
食育に良い本だと思います。
いつも食べているパンがこんなふうに作られている、
ということがよくわかります。
ただし、一点。
牛乳や卵を入れるともっとおいしくなる、
という記述がありますが、これは気になります。
今や、牛乳や卵を入れるのは、
菓子パンやブリオッシュくらい。
甘くふわふわなパンを作るときに使います。
フランスパンはどちらも使わないのが基本ですし、
カンパーニュなどの田舎パンも使いません。
食パンにも使わない店のが多いでしょう。
本が書かれた40年前は、
きっと牛乳や卵を入れた甘くふわふわのパンは
贅沢品だったのだろうなと思います。
時代を感じる表現です。