「あらしのよるに」シリーズ、「わにのスワニー」シリーズなどで知られるあべ 弘士さんの1995年の作品です。
内容は、題名通りに動物園の動物41種を楽しい目からうろこの話を交えて紹介するというもの。
あべさん自身が、20年間動物園の飼育係をしていたので、その目線は優しく初めて知るお話が満載しています。
「フラミンゴは、えさに気をつけないとピンクの色が段々薄くなる。
人参やエビなど、あかい ものを 食べさせます。
近頃は、フラミンゴのための赤いえさを売っているんで簡単。」
えーってびっくりで、こんな話が沢山掲載されてます。
因みに上の次の行には
「しろいアヒルが このえさを毎日食べると 赤いアヒルになるのかな?」
と疑問を投げかけていて、こんな文章もあちこちに散りばめられています。
おそらくモデルになったのは、今や大人気の旭山動物園。
私自身、旭川に4年いて何度か旭山動物園に行ったことがあるのでわかりますが、この絵本を描いたころの旭山動物園は、ガラガラでした。
私がいた時は、あべさんが旭山動物園を止めた後ですが、最低入場者を記録した時分で、何と年間パスポートが確か500円だったくらいです。
そのころ、幼稚園に入る以前だった長男も、今や中学3年になり本当に懐かしく、特別な思い入れで読ませてもらいました。
文章が多いのですが、次の頁をめくるのが楽しいくらいのお話なので子供も一気に読むのことができる稀少な絵本です。
動物園のガイドとしても、読み物としてオススメします。