この作品とは、作家のあまんきみこさんを読むにあたり、色んな方
に絵をつけてもらっている作家さんなので、まずは僕が好きな西村
繁男さんの作品からといういうことで選びました。
西村繁男さんのほのぼのした絵は、どの作品も肩の力を抜いて安心
して読むことができますし、どこか郷愁を感じるところも堪らなく
好きな理由です。
あまんきみこさんの作品は、たまたま同時に読んだ「きつねのかみ
さま」もそうでしたが、同じ名前を持った人と動物の交流を題材に
していて、人の言葉が通じる動物と出会えた不思議さと、動物の方
から人を受け入れてくれる温かさや、素直な子供の甘酸っぱい気持
ちがよく現れていて、とても受け入れやすい作品を書かれる作家さ
んという印象を持ちました。
と同時に、不思議な共通点のある作品に出会えたことが面白かった
です。
同じシチュエーションで出会った人とキツネの“いっちゃん”が、
名前が同じという不思議さ以上に、実は同じ悩みを持っていること
で親近感を感じたり、偶然も後押して悩みを解決していく様子や、
できなかったことができた達成感と嬉しそうな表情、また、お友達
の歓喜の様子などは、“そりすべり”ということだけでなく、まだ
まだ経験の少ない息子には、何かしら今後の励みに感じてくれて
いたら嬉しいとなぁ、微笑ましく読み聞かせすることができました。
今度は、保育園の仲良しでありケンカ相手でもあるお友達の名前と
息子の名前に置き換えて読んであげたら喜ぶかなと思いました。