喉頭ガンで声を失った森下正雄さんの実話を読みながら、様々なことを考えました。
戦後の時代の子どもたちの娯楽であった街頭紙芝居は、時代とともに姿をなくしていったけれど、捨てがたいロマンの世界でした。
紙芝居には、演じ手と子どもたちとの間で行われる、直接的な心のキャッチボールが有るからでしょう。
姿を変えた現代の紙芝居に、魅せられてしまった自分のモチベーションは、そこにあります。
一方声を失っても、紙芝居を続けようとする森下さんを支えるのは、自分の生き方にまで深く根をはった紙芝居でした。
生きる力の根源には圧倒されます。
紙芝居への愛着以上に貴いものを教わりました。