エデンの裏庭」 夏の雨さんの声

エデンの裏庭 著:吉田 篤弘
出版社:岩波書店 岩波書店の特集ページがあります!
税込価格:\2,090
発行日:2026年01月27日
ISBN:9784000223201
評価スコア 4
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  • 本の余白に迷い込んで

    • 夏の雨さん
    • 70代以上
    • パパ
    • 埼玉県

    吉田篤弘さんといえば作家でもあり、「クラフト・エヴィング商會」名義で装幀なども手掛ける才人。
     この『エデンの裏庭』は吉田さんが子供の頃に読んだ作品、(『不思議の国のアリス』と『ガリヴァー旅行記』)と、
     児童文学の代表としての『星の王子さま』と『モモ』の四作の周辺を題材にして、
     新たに創作として小さな物語と「舞台袖からの報告」と題されたそれぞれの作品の小さな書評を綴ったパートと、
     本を愛する人々に贈る「エデンの裏庭」という書下ろし小説のパートで出来ています。
     一冊の本の構成(編集)としては、不思議な感じがしますが、
     読書の面白さはどこか不思議な空間への迷い込みであることを思えば、
     この本の出来上がりそのものが読書体験だともいえます。

     吉田さんは「説明が省かれたことによってできた余白」にこそ、
     「語られていない色とりどりの物語」が隠されていると書いていますが、
     そういうところにはまり込んでしまうのが、
     子供の頃の読書体験だといえるかもしれません。
     だから、大人になってもう一度その不思議な体験をたどってみたい。
     この本はそう思っている大人の読者へのガイド本ともいえます。
     なぜなら、この本を読めば、子供の頃に読んだ児童文学を読んでみたくなるのですから。

     この本からこんな名言を見つけました。
     「本の優劣を決めるのはじつに簡単なこと。先を読みたいかどうかだ」

    投稿日:2026/04/02

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