一回読み通しただけではもったいないと思える、内容に重みのある絵本だと思います。
家の一生を、そこに住んだ人の一生とともにたどっていくと、家にも人生に似た過程があることに気づかされます。家も人と同じように、心をもち、一つ一つのできごとに喜んだり悲しんだりしてるんだなあと思いました。
「なくなったものの本当の護り手は、日の光と、そして雨だ、と。」という家のつぶやきは、せつないけど事実だなあと感じ、そのつぶやきをかみしめます。人間もそうなんだ、土に返って、日の光や雨が護ってくれるんだ。。。って思うと、死ぬものの形はちがえど、みな同じものに返り、護られているんだあって考えに行き着くんですね。
図書館で借りたものですが、自分のそばに一冊ほしいなあと思いました。これから成長する子どもにも一冊。子どものころに読み、そして成長してから読むと、味わい方がちがうんだろうなあと期待します。