初めてこの本を読んだ時、私はまだ20代の独身。
ここに書かれている言葉をストレートに受け止めて、無性に友達に会いたくなったりしました。
でも親になった今、改めて読んでみると、複雑な気分になる箇所がちょこちょこあって、我が子に読むのはやめておこうかなと思いました。
「ともだちって かぜがうつっても へいきだって いってくれるひと。」
どんなに仲良しのお友達でも、伝染性の病気にかかっている時は会うのを控えて欲しいと思うのは親心。友達がインフルエンザなんだ、と言われて、じゃあお見舞いに言っておいでとは、なかなか言えません。
「おかあさんや おとうさんや せんせいに いいつけるのは ずるいんじゃないかな。」
言いつけるのは卑怯者のする事だと思いこみ、いじめを受けた子どもが誰にも言えずに耐えてしまうとしたら、とても辛いことです。
数ヶ所気になる部分はあるものの、胸を打たれる言葉も多く、さすが谷川俊太郎さんだと思います。
ひとりでは もてない おもいものも ふたりでなら もてる。
ひとりでは とどかない せなかも ともだちが いれば かいてくれる。
ひとりでは こわい よるのみちも ふたりで あるけば こわくない。
ひとりでは つまらないことも ふたりで やれば おもしろい。
ひとりでは できないことも ともだちと ちからを あわせれば できる。
友達ってかけがえのない存在ですね。