本の紹介文やみなさんのレビューから、もっと暗い、悲しい、お話かと想像していましたが、娘は、悲しさ以上に、ブランキーがサンタクロースによって救われ、しあわせになる温かい物語として、サンタクロースの優しさとブランキーの喜びが、まっすぐ心に響いたようで、本当に純粋な笑顔を見せてくれました。
物語の前半、いじわるな主人からひどい仕打ちを受ける場面では、「どうして?どうして?」と、繰り返し聞いていましたが、サンタクロースが現れるページからは、ひざをぴょんぴょん浮かせながら、ブランキーのしあわせをまるで自分のことのように喜び、心の底からブランキーに「よかったね」と言っているようでした。
文章もやさしさに包まれ、堀内さんの絵も温かさにあふれ、まさにクリスマスに読んであげたいお話でした。暖炉を前に、ブランキーがサンタクロースの足元で、あたたかく眠りにつく絵を、娘はうっとりと眺めながら、「ここは、きっとお空なんだよ」と言いました。娘には、これからもずっと、やさしい心と信じる心を持ち続けてほしいな、と願っています。