たっくんが電車遊びをしていると、台所から台所列車“ことことごう”が、そしてお風呂場からお風呂場列車“じゃぶじゃぶごう”がやってきて、大喜び。たっくんは2つを連結させて、弟のひろちゃんとぬいぐるみたちとその連結した“ことことじゃぶじゃぶごう”に乗って出発します... という話です。
大人は、すぐにたっくんが寝入ちゃって夢を見ているんだなって気付きますが、子供は、とっきゅう“ことことじゃぶじゃぶごう”が出発して、途中、みんなで腹ごしらえしたり、トンネルに入ってまっくろになったり、最後にはレールがなくなって、みんなで大慌てしていたら、飛行機に大変身したり... という次々繰り広げられる展開が面白いようで、純粋に楽しんでいました。
巻末に、作者のかこさんが、1997年出筆当時のエピソードを書いておられ、お孫さんのために書いた手書きの絵本が元になっているそうです。その為か、本当に、乗り物好きの子供の心を捉えた本だと思います。たっくんが弟のひろくんを何気なく思いやっているところも素敵だなと思いました。お薦めです。