大阪府寝屋川市にはこの「鉢かづき」ゆかりの像がたくさんあります。
以前隣の枚方市に住んでいたので、バス道で通りかかる小学校の壁面に、
鉢かづきの壁画があってとても懐かしく思っていました。
いつか読み直そうと思っていただけに、
やっと機会があって嬉しいです。
寝屋備中守、藤原実高の娘は13才の時に母と死別、
最期の時に母の願いを込めた鉢をかぶせられます。
その後は継母に疎まれ、家も追い出され、苦労の日々が続きます。
宰相殿に見初められた鉢かづき姫は・・・。
観音様への深い信仰と、宰相と姫の深い愛が静かに盛り込まれています。
上品な絵が、古典の世界を美しく演出しています。
古典に寄り添った構成のため、和歌があったり、
展開としてはやや大きい子向けですが、
雰囲気は十分に味わえますね。