チェルノブイリの原発事故の起きた時に、そばに住んでいた少女カリーナ。
母親は放射能被曝により病気になり、父親は家族を支えるために遠方のモスクワに働きに出、カリーナはチェルノブイリから遠く離れたミンスクのおばさんの家にお世話になることになりました。
あの原発事故のために、生活が一変してしまったこと、チェルノブイリの近くに住んでいたとわかると、偏見の目にさらされて仲間外れになってしまうこと、まさに福島原発の事故のために、非難を余儀なくされた福島の人々と重なってしまう部分があります。
今、放射能汚染に異常なまでに過敏になってはいると思いますが、チェルノブイリのような悲劇は起こっていないのでしょうか。
けなげなカリーナも白血病に襲われてしまいます。
悲劇的で、するどく問題提起しているお話です。
そして、人々の関心が強いだけにとてもインパクトのあるお話です。
映画のスチール写真のような写真絵本だと思ったら、映画だったのですね。
映画監督が、自分が監督した映画を絵本化した作品。
今関さんの思いがひしひしと伝わってきました。