平安時代後期の短編物語集『堤中納言物語』の中の一つ。
ほぼ原典に忠実に現代語訳されているのではないでしょうか。
ある大納言の姫ぎみがヒロイン。
とても虫が好きで、とりわけ毛虫が大好き!
それこそ、お化粧などの身だしなみよりも、
虫の成長を見守ることが好きなんです。
ちょっとしたロマンスも起こりますが、結果は・・・。
一人の変わった姫ぎみ、との扱いですが、
見方を変えれば調べ学習のお手本になりそうな探究心です。
美しい花や蝶を元から調べる、が姫ぎみの論。
美の探究、という見方もできますね。
村上豊さんの絵がユニークな姫ぎみの人柄を浮かばせます。
私が子どもの頃に読んだバージョンでは日本画風の絵が
印象的でした。
(竹取物語や安寿と厨子王などのおはなし集だったと思います。)
古典への導入としてこういった絵本で馴染んでおくといいと思います。