100万回生きたねこは、飼い主のだれのことも
好きではありませんでした。
だれのねこでもなくのらねこになったとき、
美しい白い猫と出会い、自分よりも大好きで大事なものたち
に囲まれ、白い猫が老いて死ぬと大きな声で泣き続け
やがて動かなくなり、もう二度と生き返りませんでした。
私が幼いころ読んだなかでいちばん大切な本でした。
息子にも読んで聞かせましたが、「どうして生き返ら
ないの? 死んじゃったの?」と聞かれました。
私も子供のときどうしてだかわかりませんでした。
悲しくて生き返られなかったのかな?っと思って
いました。
息子が成長してひとりでまた読んだとき、いろんな違う
見方ができる深い本だと思います。
大事なひとに巡り合えて幸せで、自分より大切な
ものたちができたこと。ねこはほんとうに幸せ
だったんですね。