もしきみが「サンタクロース」になれるとしたら、どうする?
「サンタクロース募集」のポスターが貼ってあったとしたら?
みなちゃんは「みならいサンタ」。
今年のクリスマスにサンタクロースとしてデビューするのです。
トイレにいって、腹巻きも忘れずに、師匠と一緒にソリに乗って出発。
そう、今日はクリスマス・イブ。
一年で一番忙しい日に、みなちゃんはプレゼントを配りにいきます。
雪降るまちの夜の空、シャンシャンシャンと鈴を鳴らし、トナカイがソリをひいてゆきます。
…なんて素敵な経験なのでしょう!
「あの」サンタさんの横について屋根にのぼり、
はしごを降り、暖炉から部屋に入り、プレゼントをそっと置き。
昇級テストだってあります。
一人でプレゼントを無事に届けることができれば3級です。
さて、みなちゃんは……?
注目の絵本作家そのだえりさんの最新作は、とびっきり愛らしいクリスマス絵本。主人公はベッドの中でサンタさんがやってくるのを待つ子どもたちではなく、なんとサンタを目指す女の子。きっとサンタさんが憧れで、大好きで、いつか私も!と願っていたのでしょう。確かに、こんなに夢のある仕事はありません。その充実感は、全てをやり終えたみなちゃんの満面の笑顔が物語っていますよね。
毎年この季節になったら、絵本を読んでいる子ども達も、みなちゃんと一緒にひと仕事を終えた気持ちになる。そんなクリスマスの過ごし方も新しくて魅力的なのかもしれません。
(絵本ナビ編集長)
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