きょうも、みんながやってきます。
『モナ・リザ』をみるために、
そうわたしをみるために、
世界中からたくさんの人がやってきます。
しーっ! ガイドさんの説明がはじまりますよ。
こんな書き出しからはじまる絵本。語り手は・・・何を隠そう、この絵本の主役!なんとルーヴル美術館に所蔵されている名画『モナ・リザ』自身なんです。こんなユニークな絵本が今までにあったでしょうか。だって、絵画自身が打ち明け話をしてくれるのですから。
これまでヴェール包まれていた謎や秘密、知られざる歴史が本人の口から語られるのです。『モナ・リザ』がどのように描かれて、なぜ、ルーヴル美術館に所蔵されるようになったのかそして、ある人物によって盗み出されたのか・・・。
まるで映画のようにドラマチックなその展開に、やはり人生に一度は、『モナ・リザ』に対面したい!と思ってしまいます。なぜこんなに詳しい裏話が絵本になったかというと、アメリカのボストン美術館でギャラリーツアーの講師をつとめているルーシー・ナップさんが作者だからです。彼女は、パリで暮していた時期に、『モナ・リザ』をかこむ観衆の多さに衝撃をうけたそう。なんと、ルーヴル美術館の入場者数の8割が『モナ・リザ』目当てなのです。
なぜ今日に至るまでそんなにも人々を魅了するのか、その秘密を紐解く絵本がここにあります。
(富田直美 絵本ナビ編集部)
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