教師に脅され、ミステリアスな女生徒ジェスの身辺を調べるローランド。ジェスの秘密にせまるうち、自分自身の魔法の力に目覚めていき、ついに、あくどいハドソン兄弟の陰謀に立ち向かうことに……。カーネギー賞作家の最新作。
作者が2002年に出版した作品(日本では2005年に発行)。
一番驚いたのは、主人公のローランドがものすごくティーエージャーって、感覚を持っていたこと。これを書いている時の作者って、少なくとも70代だったと思われるんですが、年頃の男の子感がすごく自然で驚きました。
内容的にかぶるのは「めざめれば魔女」とか「足音がやってくる」だと思うのですが、
ジェス(ヒロイン)の家の間取りを思い描いたとき、一番近いなと思ったのは、短編の「幽霊をさがす」(魔法使いのチョコレートケーキ」福音館書店)でした。
いわゆる「魔法」とか、「超能力」とか呼ばれる力のことを、この作品では“錬金術”と呼んでいるようです。なぜ、こういう作品にされたのか、気になって一気に読んでしまいました。
不思議な力の話というより、家族の在り方について描かれているような、そんな気がしました。 (てんぐざるさん 50代・ママ 女の子23歳、女の子19歳)
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