「はたらくくるま」は男の子たちの永遠の憧れ。
息子が小さい頃には、保育園に行く前に工事現場をいくつもはしごして回った記憶があります。
何を見ているのか理解できずに観察していると、まず「はたらくくるま」をじっと見る。
ちょっとずれた位置でまたじっと見る。
次の日になっても、また同じ場所からじっと見る・・・。
今、この絵本を開いた途端にぱっと理解!
やっぱり「くるま」が大好きな子は、「まえ」と「うしろ」をちゃんと見たいのです。
そして、働いている姿をしっかりと観察したいのです。
「まえとうしろ どんなくるま?」シリーズ第1弾『どうろこうじのくるま』は、そんな子どもたちの欲求にきちんと応えてくれます。登場する「くるま」は7種類。
クローラ式油圧ショベル ・ホイールローダー ・ブルドーザー ・モーターグレーダー ・ロードローラー ・アスファルトフィニッシャー ・タイヤローラー。
まず「まえ」姿。そして「うしろ」姿。そして「よこ」を見せながら働いている姿としくみをばっちり紹介してくれます。こんな風に見せてもらえたら、なんだかママだって感心してしまう。
アームについているバケットは、油圧シリンダーで動かしているのね・・・なんて。
「くるま」の描写にぴったりな正確性と美しさを兼ね備えた絵を描いているのは、こわせもりやすさん。現場で働く人たちの様子もよくわかります。あっという間に画面の隅々にまでひきこまれるこの絵本がシリーズで読めるなんて。楽しみで仕方がありませんね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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